燃えよドラゴン|動画配信情報・感想・評価・解説

燃えよドラゴン
1973年製作/102分/香港・アメリカ合作 予告動画を検索

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キャスト・スタッフ

監督
脚本
原作
-
出演
音楽
製作

「燃えよドラゴン」をサクっと解説

ライター/西高東低

作品概要

『燃えよドラゴン』(原題『Enter the Dragon』)は1973年公開の香港・アメリカ合作によるアクション映画です。

ブルース・リーを伝説的スターに押し上げ、世界的なマーシャルアーツ・ブームの火付け役となりました。

公開直前に急死したブルース・リーにとっては唯一のハリウッド映画主演作。

本作の爆発的ヒットにより、過去の主演作が順次世界中に配給されています。

監督はロバート・クローズ、音楽は『ダーティハリー』などで知られるラロ・シフリン。

オリエンタルなアレンジを取り入れたテーマ曲はヒットチャート1位を獲得。

当初は60万ドルを下回る予算が組まれていましたが、クランクイン後、低予算を嘆くクローズ監督に対してブルース・リーは撮影済みのフィルムをワーナーブラザーズに送るようアドバイス。

フィルムを観た重役たちは大喜びして急遽予算を追加したという逸話が残っています。

あらすじ

陰謀と欲望がうず巻く国際都市香港。

闇社会の大物ハンは数年ごとに一流の格闘家を招待し、要塞島で武術大会を開催していました。

少林寺の高弟リーは招待を受けるよう国際情報局に要請されます。

目的はハンの麻薬製造密売の内偵でした。

リーは断りますが、ハンが少林寺で修行した身でありながら悪の道に堕ちたことを高僧から明かされます。

さらに妹スー・リンの死が、ハンの右腕オハラによってもたらされた自害であったことを知り、粛清と復讐のため任務を引き受けることに。

島には先に潜入していた女性諜報員メイ・リンの姿がありました。

やがて犯罪の証拠をつかむリー。

しかしトラップにかかり、拘束されてしまいます。

トーナメントの会場に引き出されたリーが窮地に立たされた時、メイ・リンが解錠した地下牢の囚人たちがハン一味めがけてなだれ込み、場内は大乱闘へ。

形勢逆転を察して逃げるハン、それを追うリー。

男たちの激闘の行方は?

掴みに抜かりなし!オープニングの吸引力に名作の予感

冒頭のシークエンスを観ただけで、この映画はただものではないと直感した経験はありませんか?映画ファンにとっては至福の予感といえるでしょう。

『燃えよドラゴン』のイントロダクションがプレゼントしてくれる期待感は絶大です。

メインタイトルが現れるまでの密度の濃さ、テンポのよさ。

主人公リーの静と動と流れるように映し出していきます。

少林寺の高弟として試合に臨むリー、家人と語らうリー、エージェントの訪問を受けるリー、弟子を指導するリー。

名セリフとなった”Don’t think. FEEL!”(「考えるな。感じろ!」)は早くも冒頭で登場。

ブルース・リー自らが創始したジークンドーの武道哲学を弟子に説いたところで、あのテーマ曲が流れます。

タイトルバックから立ちのぼる香港のエキゾチックな香りと温度、水上生活者のアバディーン、ビル群をかすめていくジェット機。

観客は、この映画が放つ波動とブルース・リーのオーラに取り込まれているでしょう。

無名時代のジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポ―らが端役で出演

香港映画界では、『燃えよドラゴン』の制作に携わったか否かが、以降の待遇に少なからず影響を与えたといわれています。

冒頭で対峙したサモ・ハン・キンポ―をはじめ、19歳のジャッキー・チェン、高校生のようなユン・ピョウ、『霊幻道士』シリーズのラム・チェンイン、ジャッキー映画の常連マース、タイ・ポーらが端役で出演しているのが確認できます。

観る者の度肝をぬく中盤のサマーソルトキックのスタントダブルを務めたのは、スタント王の異名を持つ名優ユン・ワー。

「考えるな。感じろ!」と諭される少年役は、のちに有名アクション監督となったトン・ワイ。

みな初々しく、若いです。

エキストラにも注目して観てみると、意外な顔を発見できるかもしれませんよ。

アクションの本物感!顔芸にも注目!

ストーリーはいたってシンプル。

『007 ドクター・ノオ』を思わせるスパイ・サスペンス風味があります。

ひと言で言えば、『燃えよドラゴン』はブルース・リーのワンマンショー。

その超弩級のアクションを堪能する映画です。

ヒュンヒュンと音を立てて回転するヌンチャク、閃光のようなスピード、ブレのない体幹、そしてアクションの美しさ。

公開当時、『燃えよドラゴン』を観終わって映画館から出てきた観客は、ブルース・リー気どりで歩いていたという笑い話もあったそう。

そして、この映画でも顔芸は健在。

もともと表情の豊かな俳優ではありますが、宿敵オハラにとどめを刺すシーンではキャリア史上No.1の顔芸が炸裂。

とにかくものすごい破壊力です。

この形相を見て笑うもよし、あっけにとられるもよし。

MMA(総合格闘技)の原型を70年代に発信していた!

MMAの発展に多大な影響をもたらしたといわれるブルース・リー。

日本で人気を博した「PRIDE」は記憶に新しいところです。

創始したジークンドーは、中国拳法、空手、柔道、ボクシング、フェンシングなどさまざまな格闘技のエッセンスを融合させた実戦的武術でした。

オープニングでは、自らが考案したオープンフィンガーグローブを着用し、打撃、投げ技、固め技を披露。

MMAの原型が映画によって初めて世界に発信された伝説的なシーンです。

公開当時の人々は、「グローブをしてるけど、ボクシングじゃないし、これはいったい何の試合?」と違和感を感じたことでしょう。

アメリカのMMA団体であるUFC代表のダナ・ホワイト(デイナ・ホワイト)は、ブルース・リーを「総合格闘技の父」と位置づけています。

時代を先導した武術家としての側面は、『燃えよドラゴン』にも如実に表れているのですね。

「燃えよドラゴン」は香港映画人とハリウッド映画人の協力の賜物

香港・アメリカ合作映画とはいえ、撮影はすべて香港で行われました。

ハリウッドの撮影チームは香港の映画制作に慣れるまで、ひどく悩まされたそうです。

言葉の問題はもとより、当初は慣れない気候と食事に体調を崩すスタッフが続出。

さらに香港には同時録音の習慣がなく、カット割りの手順も異なっていました。

結局、4週間の予定が倍以上に押してクランクアップ。

『燃えよドラゴン』はブルース・リーとロバート・クローズだけでなく、香港とハリウッドの映画人が不慣れな環境で協力し合い、精魂をこめて作り上げた力作であるのも事実です。

さりげないアイディアが随所で光る!

マーシャルアーツで命のやりとりをする現代劇の制作にあたってネックとなるのは、銃火器の存在でしょう。

これらをいかに自然に排除するか。

敵も味方も銃を使えない状況をどのように作り出すか。

潜入を要請されたリーは、「てっとり早く銃でカタをつけたらいかがです?」とエージェントのブレイスウェイトをそそのかします。

ハンは過去に銃で命を狙われたことがあり、以来要塞島へ銃器の持ち込みを禁じているという設定にすることで、この問題をクリアしたのは秀逸なアイディアです。

また、約8000枚もの鏡を使用して撮影されたクライマックスの鏡の間の決闘は、アクション映画史上に残る名場面といっていいでしょう。

鏡に映りこむ無数の鏡像が幻想的なシーンです。

敵の虚像に惑わされ、苦戦するリー。

不思議なのは、カメラや撮影クルーが鏡に映っていないこと。

いったいどのように撮影したのか、いまだに謎です。

こんな人におすすめ

撮影時、ブルース・リーの人生はすでにカウントダウンの段階に入っていました。

演じた役柄によるところもあると思いますが、この映画でブルース・リーが醸す悲壮感、鬼神のような凄みは圧巻です。

「ハリウッド・メジャーのマークがついたシネマスコープサイズのスクリーンで思いきりアクションをやりたい。」

長年の夢は叶いました。

ある映画評論家は、「映画で世界を変えたのはブルース・リーだけ」という言葉を残しています。

世界的なマーシャルアーツ・ブームを巻き起こしたことが注目されがちですが、香港の映画産業を世界へ紹介し、後続の道を拓いたことも特筆すべき功績です。

さまざまな力技をたった2時間でやってのけたのが『燃えよドラゴン』といえるでしょう。

映画のもつパワーをこれほど感じたことはありません。

すべての映画ファンにおすすめしたい名作です。

みんなのレビュー

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燃えよドラゴン」を
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  • ko100
    2020/09/21

    素晴らしいアクションをブルース・リーが演じます。従来のアクション映画と違い武器ではなく、あくまで格闘技で相手を倒していくすごさに見ている人は自然と引き込まれる映画です。

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