ザ・インターネット|動画配信情報・感想・評価・解説

ザ・インターネット
1995年製作/114分/アメリカ 予告動画を検索
フリーのコンピューター・アナリストのアンジェラは、仕事上のパートナーのデイルからフロッピーを受け取る。政府の情報機関にアクセスできる彼の話は半信半疑だったが、フロッピーに記録されていたのは、先日自殺した国防次官に関するスキャンダルである。直後に、デイルが事故で亡くなり、アンジェラの身の周りでも不審な出来事が起こり始めるのだった。

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キャスト・スタッフ

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音楽
製作

「ザ・インターネット」をサクっと解説

ライター/ジョセフ

見たい映画はDVDや動画配信サービスではなく、なるべく映画館に足を運んで見るようにしています。これからも素晴らしい映画との出会いを大切にしていきたいと思います。

作品概要

「ザ・インターネット」はアーウィン・ウィンクラー監督によって、1996年の1月20日に劇場公開されています。

しがない弁護士がボクシングの興行で一旗揚げることを目指す「ナイト・アンド・ザ・シティ」や、父と息子が絆を取り戻すひと夏が感動的な「海辺の家」など。

往年の名作のリメイクからオリジナルシナリオの執筆までをこなす、1931年生まれでニューヨーク出身の映画プロデューサーがメガホンを取ったサスペンスドラマです。

ジャズ・トランペット奏者や作曲家としても活躍している、マーク・アイシャムがサウンドトラックを手掛けています。

極秘情報を巡る国家的な陰謀へ巻き込まれていく女性エンジニアが、孤立無援の中でも奮闘する姿を描いた作品です。

あらすじ

フリーのコンピューター・アナリストとして働いているアンジェラ・ベネットは、依頼されたバグの修正に追われる毎日です。

ある時に仕事上のパートナーでソフトウェアの製作者デイル・ヘスマンから、フロッピーをメール便で受け取りました。

政府の情報機関にもアクセス出来るという彼の話には半信半疑でしたが、興味本意から保存されていたファイルを開いてみます。

そこに記録されていたのは、先日ワシントン郊外の公園で拳銃自殺を遂げた国防次官に関するスキャンダルです。

直後にデイルが飛行機事故によって亡くなってしまい、これ以降アンジェラの身の回りでも不振な出来事が絶えません。

気分転換を兼ねて早めの夏休みへと出掛けることにしたアンジェラは、更なる不測の事態に襲われることになるのでした。

コンピュータースクリーンの中で輝く俳優たち

平凡な日常から巨大な陰謀へと巻き込まれていく、アンジェラ・ベネットの役をサンドラ・ブロックが演じていきます。

アルフォンソ・キュアロン監督作「ゼロ・グラビティ」では宇宙飛行士、ゲイリー・ロス監督の「オーシャンズ8」では強盗グループのリーダー。

近年ではぶっ飛んだ役どころを力ずくで引き受けている女優さんですが、このころは落ち着いたヒロインが似合っていますね。

映画の前半こそ仮想空間の中だけで生きているような残念な女子でしたが、見る見るうちにエネルギッシュになっていく変わり様に注目して下さい。

異国の地でアンジェラと巡り合う謎めいた男性、ジャック・デブリンにはジェレミー・ノーサムが扮しています。

美しい海岸をバックにした洗練な登場シーンから、終盤にかけての思わぬ豹変ぶりには圧倒されることでしょう。

パソコンブームの幕開けを振り返る

今でこそ珍しくありませんが、1990年代の半ばに在宅勤務という働き方を選んでいたヒロイン・アンジェラの先見の明には感心させられました。

「私たちの社会は日常生活の全てがコンピューターの中に入っている」、という彼女のセリフも見事に予言的中です。

そんな一日中家の中にいるアンジェラを外の世界へと導いていくきっかけとなるのは、USBメモリでもmicroSDでもありません。

自宅に送り付けられてきた1枚のフロッピーディスクで、スーパーディスクと呼ばれているものでも200メガバイト程の容量でしょうか。

レトロな雰囲気さえ感じてしまうほどですが、当時としては最先端のテクノロジーを結集させて生み出された新製品でした。

アンジェラが愛用しているデスクトップ型のパソコンも、やたらと頭でっかちで不恰好ですが不思議な愛敬があります。

電子メールでもSNSでもなく、チャットルームが若い世代にとっては交流の場となっていたことが今となっては懐かしいです。

遊ぶ時にはとことん遊ぶ

ご近所さんとのコミュニケーションを取ることもなく、友達と遊びに行ったり飲みに行くこともなく、異性とのお付き合いもなく。

軽度の認知症を抱えている母親は施設に預けて、夕飯はオンラインサービスで注文したピザで手早く済ませてせる。

日がな一日パソコンの画面とにらめっこをしているようなアンジェラですが、意外にもアクティブな一面も持ち合わせています。

思い立ったか吉日とばかりにセスナ機をチャーターして、遥か彼方のユカタン半島まで出かけてしまう行動力は素敵でした。

豊かなで自然に囲まれているビーチの上で、黒の水着を身に纏ってバカンスを謳歌するアンジェラの姿が眩しく映ります。

常日頃から経済的な観念がしっかりしている彼女ですが、使う時には思いきってお金と時間を使ってしまう潔さを見習いたいですね。

苦悩する巨人と人間たちの矮小さ

本作のオープニングの舞台となるのはワシントンにある東ポトマック公園で、桜並木と砂の中に埋もれた巨人像で有名な観光スポットです。

J・シュワード・ジョンソンという彫刻家によって造られた「目覚める人」というオブジェが浮かべている、苦悶の表情も不気味でした。

アメリカの政治ばかりではなく世界情勢さえも動かしているこの地には、凡そ似つかわしくないほどの静謐さが漂っています。

如何にも高級そうなスーツを着て社会的に高い地位にいるような男性が、園内のベンチに座り込み電話越しに家族への最後の別れを送る様子が切ないです。

直後に鳴り響く1発の銃声と一斉に羽ばたいていく無数の鳩からは、否応なしに不吉な予感が高まっていきます。

危険過ぎるバカンス

溜まっていた仕事が一段落した後に久しぶりの休暇を取得して、メキシコへの海外旅行と繰り出していく解放感は格別でした。

そんなアンジェラに近づいてくるのがジャック・デブリンと名乗る青年で、鍛え上げられた肉体とハンサムなルックスが魅力的です。

ふたりの間にロマンチックなムードが芽生えると思いきや、ジャックの正体のアンジェラに迫りくる危機が手に汗握ります。

明らかに運動不足気味な見た目からは想像もつかないほどのずば抜けた身体能力を発揮して、海の上のボートで大立ち回りまでやらかしてしまうアンジェラが痛快です。

とんでもないバカンスとなってしまったアンジェラに、帰国してからも次から次へと予測不可能なトラブルが降りかかってきます。

アンジェラからルースに強制変更

ある日突然に自分の名前「アンジェラ・ベネット」が使用不能となり、「ルース・マークス」として生きることになる後半パートが衝撃的でした。

安らげる場所や生き甲斐だった仕事も次から次へと奪われてしまい、アイデンティティーさえもが揺らいでいく姿が痛切です。

お互いの匿名性が高くなり無個性化していく、ネット時代の危うさがいち早く指摘されていて考えさせられます。

遂にはアメリカ政府を揺るがすほどのネットワークを保持する、サイバーテロリストたちとの対決が圧巻でした。

敵が仕掛けてきたコンピューターウイルスを逆手にとったりと、ヒロインの抜け目のなさはハッカーにも負けていません。

名前を奪われても屈することのない彼女の孤軍奮闘ぶりと、ハイテク技術の限りを尽くして繰り広げられられていくバトルが迫力満天です。

こんな人におすすめ

再び「アンジェラ・ベネット」としての全てを取り戻したヒロインが、危険を冒してまで伝えたかったメッセージに胸を打たれます。

たった独りではなく疎遠にしていた母親と生きることを選んだ、クライマックスでのアンジェラの決断にホロリとさせられました。

インターネットの中だけが全てだったアンジェラが、現実の世界で誰かと繋がる素晴らしさに気が付いたのかもしれません。

かつてはマニアック過ぎて一部の人にしかピンとはこなかったであろう劇中の専門用語も、当たり前のように自宅にノートパソコンがある現在では容易に理解できるはずです。

今から20年以上前にウインドウズ95の発売日に秋葉原の行列に並んだ世代の方たちは、是非ともこの1本をご覧になってください。

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