ミスター・ロンリー|動画配信情報・感想・評価・解説

ミスター・ロンリー
2007年製作/111分/イギリス・フランス合作 予告動画を検索

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キャスト・スタッフ

監督
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原作
-
出演
音楽
製作

「ミスター・ロンリー」をサクっと解説

ライター/ジョセフ

見たい映画はDVDや動画配信サービスではなく、なるべく映画館に足を運んで見るようにしています。これからも素晴らしい映画との出会いを大切にしていきたいと思います。

作品概要

「ミスター・ロンリー」はハーモニー・コリン監督によって、2008年の2月2日に劇場公開されているラブストーリーです。

2007年にイギリスとフランスとアメリカの3カ国で合同製作されていて、詩人やプロデューサーなど多才な創作活動を続けている映画作家がメガホンを取っています。

マイケル・ジャクソンの物真似芸人として生きてきた孤独な青年と、マリリン・モンローのそっくりさんとが心を通わせていく異色作に仕上がりました。

あらすじ

子供の頃から顔にコンプレックスを覚えていたマイケルは、同じファーストネームを持つスーパースターに自身の外見を似せていきます。

やがてパフォーマーとして認められるようになっていき、いま現在での活動拠点はパリ市内の観光スポットです。

もともとフランス語が苦手なためにこの地に親しい友人も出来ないままで、お付き合いをしている恋人もいません。

ある時に興行主のレナードから老人ホームの慰問を頼まれ、いまいち気が乗らないながらも日頃の恩もあり引き受けることになりました。

巡業先で合流してコンビを組むこととなったのは、幼少期からマリリン・モンローのそっくりタレントを続けている女性です。

久しぶりに英語で語り合える相手を見つけたマイケルは、マリリンに誘われるままに世界中の物真似名人が集まる楽園へと旅立っていくのでした。

ひとりぼっちをふたりで好演

愛する人もいなくたったひとりで生きてきた主人公のマイケルを演じているのは、1979年生まれでメキシコ・トルーカ出身のディエゴ・ルナです。

劇中で見せているのはダンスから歌まで切れ味の抜群なパフォーマンスで、本家のマイケルにも負けてはいません。

夫がありながらマイケルと恋に落ちていくマリリンの役に、サマンサ・モートンが情感あふれる笑顔で扮していました。

映画序盤での道化師のような役どころから一転して、終盤では悲劇的なヒロインに臆することなく挑んでいきます。

単なる雇い主以上にマイケルにとっては数少ない理解者でもある、レナードの役を務めているのはレオス・カラックスです。

若き日のジュリエット・ビノシュを見いだした「ポンヌフの恋人」など映画監督としての本業が名高いですが、この映画では役者として抜群の存在感を発揮していました。

孤独なマイケルへの応援ソング

今作のサウンドトラックを手掛けているのは、実験的なロックバンド「ザ・サン・シティ・ガールズ」です。

1979年にアリゾナ州フェニックスで結成されていて、26年間のキャリアの中で50枚ものオリジナルアルバムを残しました。

オープニングで掛かるのは「マイケルのテーマ」と名付けられたナンバーで、「希望もない孤独な兵士」というフレーズが切なく響きます。

「3Dガールズ」や「ベリルセプター」を始めとする代表曲が、引っ込み思案なマイケルを少しずつ後押ししていきます。

ドラマー兼ボーカルのチャールズ・ゴッチャーが、闘病生活の末に2007年に亡くなっているのが残念でなりません。

エンドロールと共に流れる「さらば」には、同じ時代を駆け抜けていった仲間へのレクイエムも込められていました。

コピーたちの楽園

稀代のエンターテイナーとして名を馳せたあの人から、大統領からメジャーリーガーまでと浮き名を流したハリウッド女優まで。

ありとあらゆる偽物たちが国境と人種を越えて集まってくる、地上のユートピアの壮大さには圧倒されることでしょう。

昔から異性との関係にだらしがないマリリンの夫もチャーリー・チャップリンの物真似芸には定評があり、夫婦の間に産まれた女の子は7歳にしてシャーリー・テンプル気取りです。

ヨハネ・パウロ2世やサミー・デイヴィス・ジュニアに代表されるような、既に鬼籍に入った人たちの姿にはちょっぴり寂しくなります。

ちびっこギャングのバックウィートなど、少々マニアックなキャラクターもうろちょろしていますので見つけて下さい。

朝早くに起きて鶏が産み落とした卵を拾い集めて、日が暮れるまで牛や馬たちの世話をするシンプルなライフスタイルも魅力的でした。

ここに至るまでには紆余曲折とした道のりを辿ってきたはずですが、お互いに深く詮索することなく共存共栄を目指す運営方針にも共感できます。

シャンゼリゼのマイケル

「昔から別人になりたかった」というマイケルの映画冒頭での独白には、多かれ少なかれ理解できるのではないでしょうか。

パッと見てもハンサムなルックスでもなく、群衆の中に混じっていても見分けがつく特徴的な顔つきでもありません。

そんな誰しもが1度や2度は思春期に抱くであろうコンプレックスを、大人になっても引き摺っているモラトリアム青年が哀愁たっぷりでした。

行き交う観光客や地元の人たちの好奇の眼差しに臆することもなく、夏の暑い盛りでメイクが剥がれかけているのも気にすることなく。

後方にエッフェル塔が聳え立つシャンゼリゼ通りで、華麗なるムーンウォークを披露するマイケルが勇ましかったです。

夢の2大共演

嫌々ながらも高齢者向けのグループホームに営業に出かけて、マイク片手に盛り上げようとするマイケルが微笑ましかったです。

昼食の後のお昼寝の時間を中断されてしまったために、ほとんどの入所所が眠そうにしているのは致し方ありません。

若干認知症気味な男性も、ブロンドヘアーに胸元を大胆に開けた白いドレス身に纏った闖入者を見た途端に目が覚めます。

ひと仕事終えたマイケルとマリリンが意気投合して、街角のカフェで赤ワインのグラスを傾けるシーンがロマンチックでした。

ほろ酔い気分のマリリンと夢見心地なマイケルがふたり並んで散歩する、豊かな緑に囲まれた並木通りも美しかったです。

湖畔の古城の誘い

総売り上げ6000万枚を越えるメガヒットアルバム「スリラー」の収録曲、「今夜はビート・イット」を歌いながら船を漕ぐマイケルとマリリンが楽しげです。

ふたりの到着を祝福するかのように遥か対岸からタイミングよく打ち上がる、無数の花火も色鮮やかに輝いていました。

煌びやかな湖畔に佇んでいる中世スコットランドの古城のシルエットも、水面に反射していて幻想的に映し出されていきます。

外の世界では変わり者であり異質な存在と見なされていたマイケルも、ここでは何の遠慮も気兼ねもいりません。

歓迎パーティーからレクリエーションまで、心の奥底から理解し合えるようになった仲間たちと一緒に過ごすつかの時間が忘れ難いです。

全員参加型の地上最大のショー開催に向けての奮闘ぶりだけではなく、マリリンとの間に生じていく微妙な距離感も気になります。

こんな人におすすめ

ポケットバイクに股がってまだ見ぬ世界へと駆け抜けていく、マイケルのスローモーション映像で本作は絞めくくられます。

後方から追いかけてくるのは翼の生えた猿のぬいぐるみ・ファズボールで、マイケル・ジャクソンとは切っても切れません。

髪の毛は短くカットされているのは、マイケル・ジャクソンへの未練をすっぱりと断ち切ったからなのでしょう。

他人の真似をすることでしか存在意義を確かめることが出来なかったマイケルが、初めて本当の自分を見つけるために踏み出した小さな1歩が感動的です。

テレビでお馴染みの芸能人やスポーツ選手の真似ばかりをしてしまう、思春期真っ只中な皆さんは是非ともご覧になって下さい。

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