ダリダ あまい囁き|動画配信情報・感想・評価・解説

ダリダ あまい囁き
2017年製作/127分/フランス 予告動画を検索

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キャスト・スタッフ

監督
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原作
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音楽
製作

「ダリダ あまい囁き」をサクっと解説

ライター/ジョセフ

見たい映画はDVDや動画配信サービスではなく、なるべく映画館に足を運んで見るようにしています。これからも素晴らしい映画との出会いを大切にしていきたいと思います。

作品概要

「ダリダ あまい囁き」はリサ・アズエロス監督によって、2018年の5月19日に劇場公開されている伝奇ドラマです。

オルランド・カトリーヌ・リワによって発行されている回顧録をもとに、アズエロス監督が127分のオリジナルシナリオを書き下ろしました。

ダリダことヨランダ・クリスティーナジリオリッテの、生誕80週年を記念して本国フランスで2018年に製作されています。

「LOL(ロル)~愛のファンタジー~」や「Tout ce qui brille」等、メガホンを取ったのはロマンチックコメディから社会派作品までを取り上げている実力派の映画作家です。

2016年11月30日パリでのプレミアム上映の後に、日本でもKADOKAWA社の配給によって全国ロードショーされました。

類いまれな美貌とエキゾチックな美声によって、1960年代のフランス全土を席巻したひとりの歌手の生涯に迫る感動作です。

あらすじ

ヨランダ・ジリオリッテはエジプトの首都カイロで、1930年代にイタリアから移り住んできた両親の手によって育てられました。

バイオリン奏者をしていた父親の影響もあってか、幼い子供の頃から音楽にだけは並々ならぬ関心を寄せています。

歌うことに喜びを見出だしていくヨランダでしたが、周りの人たちは彼女の恵まれたルックスの方が気になって仕方ありません。

ようやくヨランダに歌手デビューのチャンスが巡ってきたのは、とあるスター発掘番組が地元で開催された時です。

これまでの引っ込み思案だった自分自身と別れを告げるために、「ダリダ」という芸名を名乗って番組に出演します。

たまたま会場を訪れていた業界関係者の目に止まってトントン拍子にデビューが決まりますが、数々の苦難が彼女に降りかかってくるのでした。

波乱に富んだ歌い手を熱演

ダリダを演じているスヴェヴァ・アルヴィティは、もともとモデルとして活動をしていて本職の女優さんではありません。

200人を越える応募者が集まったオーディションを見事に勝ち抜いて大役が掴んだという逸話が、そのままダリダに重なりますね。

フランス語を全くしゃべることが出来ないために急遽レッスンに励んで、撮影直前にまで間に合わせたというエピソードも驚きです。

ダリダの歌唱力にいち早く目をつける、レコード会社の重役ルシアンにはジャン=ポール・ルーブが扮しています。

音楽業界では敏腕ぶりを発揮しながらも、私生活ではギャンブルに溺れたり2度の結婚に失敗したりと情けない役どころでした。

ダリダの弟でもありプロデューサー兼マネージャーとして公私に渡って彼女を支え続けた、ブルーノ役はリッカルド・スカマルチョです。

自称・サンジェルマン伯爵のリシャール・シャンフレイ役を務めている、ニコラ・デュボシェルの怪演も見逃せません。

華々しくも刹那的な恋愛遍歴

オランピア劇場で芸術監督を務めているルシアンから、前衛的なタッチが持ち味の画家のジャン、シンガーソンガーのルイジ。

次から次へとダリダの前に現れては、彼女の奔放さを受け止めることが出来ずに立ち去っていく男性たちが忘れ難いです。

マリー・アントワネットの首飾り事件や錬金術師などといった怪しげな噂のある、サンジェルマン伯爵まで物語に絡んでいました。

妻帯者であるルシアンとは、ビジネスパートナーという関係からスタートとして略奪愛にまで発展していきます。

夫との間に赤ちゃんを授かって静かな暮らしを送るという、小さな幸せを望んでいたダリダですが思い通りには行きません。

年齢を重ねていくに連れて生活力がなく年若い恋人たちに苦労をかけられるという、成功者ならではの悩み事もありました。

数多くの浮き名を流して出会いと別れを繰り返しながらも、決して自分らしさを見失うことのない芯の強さがダリダの魅力ですね。

物語とともに響き渡る甘美な旋律

ダリダの代表曲でもあり本作品のサブタイトルにもなっている「あまい囁き」は、イタリアの作曲家ジャンンニ・フェッリオの作品で原曲はカンツォーネ風です。

ダリダとアラン・ドロンの合唱バージョンが発表された途端に、一躍シャンソンの名曲として知られるようになりました。

「パローレ、パローレ、パローレ」のサビのメロディーと意味深な歌詞のは、1度聴いたら忘れることは出来ません。

日本でも中村晃子と細川俊之によるデュエット曲、更には浜田雅功がブランデーのCMで口ずさんでいたことで有名になります。

「日曜日はダメよ」はジュールス・ダッシン監督の同名映画のテーマソングとしても、洋画ファンには馴染みが深いのではないでしょうか。

ベン・E・キングが率いるドリフターズのヒット曲、「ラストダンスは私に」をカバーしたことでもダリダは名高いです。

劇中でも主人公に悲しい別れが訪れるワンシーンに効果的に挿入されていて、ホロリとさせられることでしょう。

スターとして開眼する時

少女時代のヨランダのいつもメガネをかけていて、視線を合わせることなくうつむきがちに歩く姿が印象深かったです。

ルックスにもコンプレックスがあった彼女が思いきってメガネをはずして、遥か彼方まで続いていく成功への道のりを見据える瞬間を鮮やかに捉えていました。

勇気を振り絞って応募してみたレコード会社のオーディションによって、瞬く間にスターの階段を駆け上がっていきます。

エジプト出身でフランスで愛されインドで小休止

はるばるアフリカからやって来た無名の歌手をすんなりと受け入れていく、フランス社会の多様性が微笑ましく映ります。

出生地であるエジプトでは父がイタリア系移民としてのマイノリティーに苦しんでいたという、ほろ苦い過去もありました。

後に国民的なシャンソン歌手の名声を手中に収めた後にも、臆することなくアイデンティティーを貫き通したダリダも立派です。

創作活動に行き詰まったダリダが心機一転を図るために向かった先が、東洋の神秘性を湛えたインドだったのも運命的でした。

世俗的な欲望から解放されてただひたすらに瞑想に耽っていたダリダが、高名な僧侶から贈られた「歌うことで人々を癒しなさい」というアドバイスが胸に響きます。

悲劇を名曲に変える

ステージの上では輝きを増していくに連れて、プライベートではスキャンダルに見舞われていくダリダが痛々しいです。

ダリダとしてのパーフェクトな姿の中にも、昔のヨランダとしての迷いや弱さが見え隠れしていきます。

かつて愛したふたりの男性との死別に傷つきながらも、その哀しみを歌声に乗せていくかのようなダリダのパフォーマンスには圧倒されました。

こんな人におすすめ

1カ月前に自らの生命を絶った愛する人の後を追って、突発的に死を選んでしまうダリダの姿には胸が痛みました。

美しく着飾ったダリダがベッドに向かっていく後ろ姿を捉えたラストショットは涙なしには直視することは出来ません。

54年間の歌とロマンスを謳歌したフランスの歌姫の鮮烈な生涯からは、1日1日を精一杯生きる勇気を貰えるはずです。

今流行りのミュージシャンやヒットチャートにはいまいちピンとこないという、昔堅気な音楽ファンは是非みて下さい。

映画を通して新しいジャンルの楽曲との触れ合い、更にはその歌手に秘められた物語まで味わうことが出来ます。

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